ホームホワイトニングとは？
自宅で行える代表的なホワイトニングがホームホワイトニングです。歯科医院で自分専用のマウスピースを作製し、低濃度のホワイトニング薬剤を入れて一定時間装着する方法です。薬剤の主成分である過酸化尿素や過酸化水素が歯の内部に浸透し、着色の原因となる色素を分解していきます。
ホームホワイトニングの特徴は「ゆっくり・じっくり白くする」点です。オフィスホワイトニングのように即効性はありませんが、1〜2週間続けることで徐々に効果が現れ、自然で透明感のある白さを得られます。また、効果が歯の内部まで浸透するため、白さが長持ちするのも利点です。
費用相場は2万〜5万円程度で、初回にマウスピースと薬剤がセットで提供され、その後は追加薬剤を購入して継続できます。自宅で自分のペースで進められるため、忙しい方や通院時間を確保しにくい方にも適しています。
ホワイトニング歯磨き粉の効果
市販されているホワイトニング歯磨き粉も、自宅で手軽にできる方法のひとつです。薬剤による漂白作用ではなく、研磨剤や清掃成分で歯の表面の着色汚れを落とすことを目的としています。コーヒーや紅茶、ワイン、カレーなどによる表面のステイン除去に効果があります。
ホワイトニング歯磨き粉のメリットは、日常の歯磨きに取り入れるだけで簡単に始められる点です。費用も数千円程度と比較的安価で、毎日続けやすいのも利点です。 一方で、歯の内部の黄ばみや遺伝的な色調を改善する効果はありません。本格的に歯の色そのものを明るくしたい場合には、ホームホワイトニングやオフィスホワイトニングが必要です。
また、研磨力が強すぎる歯磨き粉を長期間使うとエナメル質を傷つける恐れがあるため、選び方にも注意が必要です。フッ素配合のものを選べば虫歯予防効果も得られるためおすすめです。
自宅ケアの注意点
自宅でのホワイトニングケアは便利ですが、正しい方法で行わなければ逆効果になることもあります。以下の点に注意しましょう。
- ・使用時間・回数を守る：薬剤を長時間使用すると知覚過敏や歯ぐきの炎症を引き起こす可能性があります。歯科医の指示に従いましょう。
- ・虫歯や歯周病がある場合は控える：治療が必要な状態でホワイトニングをすると症状が悪化する恐れがあります。
- ・自己流で強い研磨剤を使用しない：歯面に傷がつき、かえって着色がつきやすくなります。
- ・妊娠中・授乳中は避ける：薬剤の使用に関しては安全性が確立されていないため、この時期は控えましょう。
また、知覚過敏が強く出た場合には一時的に中断し、フッ素ジェルや知覚過敏抑制歯磨き粉を使うと良いです。必ず歯科医と相談しながら進めることが、自宅ホワイトニングを安全に行うためのポイントです。
歯科医院でのケアとの組み合わせ
自宅でのケアだけでは限界があるため、歯科医院でのプロフェッショナルケアと組み合わせることで効果を最大化できます。代表的なのがデュアルホワイトニングです。最初にオフィスホワイトニングで短期間に歯を白くし、その後ホームホワイトニングで白さを維持します。即効性と持続性を両立できるのが特徴です。
また、歯科医院での定期的なクリーニング（PMTC）を受けることで、歯石やバイオフィルムを除去し、ホワイトニング効果を高められます。着色汚れが強い場合は、まずクリーニングで歯本来の色を取り戻したうえでホワイトニングを始めると効率的です。
さらに、歯科医院でカスタムマウスピースを作製することで、薬剤が歯に均一に行き渡り、セルフケアよりも効果的かつ安全に行えます。自宅と歯科医院をうまく組み合わせることで、自分の理想に近い白さを長期的に維持できるのです。
まとめ
自宅でできるホワイトニング方法には「ホームホワイトニング」と「ホワイトニング歯磨き粉」があります。ホームホワイトニングは効果が長持ちし、歯の内部まで漂白できるのが特徴です。一方、歯磨き粉は手軽で安価ですが、歯の表面の汚れを落とすのが中心です。
自宅ケアは便利ですが、使用方法を誤ると知覚過敏や歯面の損傷を招く恐れがあるため、必ず歯科医の指導のもとで行うことが大切です。また、歯科医院でのケアと組み合わせることで即効性と持続性を両立でき、より高い満足度が得られます。 自分のライフスタイルや目的に合わせて、自宅と歯科医院のホワイトニングを上手に使い分け、健康で美しい白い歯を長く維持しましょう。